
●群馬県の上毛新聞社の高崎のみ約62000部毎週金曜に
発行の折り込み紙です。月末の連載予定です
楽しみにしてください
◎榛名山の春
『榛名湖のサクラ』『榛名神社』
ゴールデンウイーク期間中、雨が降らない日は毎日、県内各地を描いていました。その中の1日のことです。生徒だったマヨちゃんのお母さんが女将(おかみ)さんをしている伊香保の旅館「ひびき野」に、私の本を届けに行きました。先日、ひびき野に泊まったファンの一人から聞いて、個展に本を買いに来てくれたのです。
旅館の庭先で、マヨちゃんがかわいい作務衣(さむえ)を着て掃除をしていました。久しぶりに会った彼女は小学6年生になり、すっかり大人びています。「えらいね、マヨちゃん。お手伝い?」と聞くと、「うん」と元気に答えます。私が中に入ると、「先生! また夏休みに教室行っていい?」「先生のところに行かないと宿題の絵が仕上がらない」と話しかけてきます。
「今から榛名神社を描きに行こうか」と誘うと、「お客さまを受け入れたいからどうしようかな」と、もう小さな女将さんのようです。できるだけ早く帰ることにして、榛名山に向かいました。
榛名湖の周りはまだ桜が満開です。彼女は私の横に座り、私の絵を見ながら一生懸命描いています。榛名山をバックに1枚描くと、榛名神社に向かいました。
描いていると、ブラジルから日本に来ている3人組やインドの人たちが話しかけてきます。「上手だね」の声に、彼女もすごくうれしそうです。日本語を英語のような発音で話すと、「英語はわかりません! 日本語でいいですよ」と大笑いです。おじいさんが日本人なので日本語がうまいそうです。「絵を写真に撮っていいか?」と聞くので、みんなで仲良く何枚も撮ったりしました。
マヨちゃんのおかげで、いろんな人たちと話ができたり、山の上から黒井峯遺跡の黄色い菜の花のじゅうたんを見つけたり、すばらしい一日を送りました。
この夏、教室でマヨちゃんと一日中絵を描く日を楽しみにしています。彼女が女将になったときは私を招待してくれるそうです。今からその日も楽しみです。
榛名山ですばらしい一日